九旬

 

旬を育て、活かし、届ける。熊本発フルーツ農園の挑戦

生産者:FRUITS GARDEN 虹色

    吉村郁哉さん・沙織さん(よしむらふみや・さおり)

120年続くフルーツ農園

熊本県八代郡氷川町で、代々120年にわたり果実を育んできました。現在は5代目の吉村さん夫妻が、ぶどうや梨など多彩なフルーツを手がけています。観光農園として収穫体験や直売を行なうほか、採れたてを産地直送でお届けしています。

 

「九旬号」で取材訪問しました

「九旬号」は、九州の生産者と全国を繋ぐキッチンカーです。生産者を訪れ、九州の土地の魅力や生産者の想い、商品の魅力を取材し、全国へ発信します。

 

今回は「FRUITS GARDEN 虹色」の吉村郁哉さんと沙織さんに、フルーツ作りへの想いと商品開発の挑戦についてお話を伺いました。

 

「本物の味」を届けるために

樹上熟成にこだわり、フルーツが十分に熟すタイミングまで収穫を待ちます。十分に熟したフルーツの「『本物の味』を届けたいから」だと、郁哉さんは話します。

収穫の際には色や見た目からも熟度を判断しますが、最も確かなのは実際に口にして確かめること。糖度計の数値だけに頼らず、自らの舌で食味して収穫のタイミングを見極めます。さらに、ぶどうを健やかに育てるために枝の剪定に力を入れるなど、より多くの実りを収穫できるよう毎年工夫を重ねています。

 

喜びを届ける、育てる楽しみ

「一番大切なのは、召し上がった方に“美味しい”と感じていただくこと。その次に、贈った先の方にも喜んでいただけることです」。「フルーツを受け取った方が、笑顔で喜んでいた」と耳にした瞬間は、何よりもうれしいものでした。
長い時間をかけて育ててきたフルーツを収穫できる喜びもあります。どちらも、吉村さんにとって大きな励みとなっています。

 

規格外フルーツを生かす商品開発

一年間手をかけて育てたフルーツでも、形や大きさが理由で規格外品となり、廃棄されることがあります。「せっかく育てたフルーツを無駄にせず、消費者の方に美味しく届けたい」との思いから、規格外フルーツを活かした加工商品の開発に取り組んできました。
開発においては、フルーツ本来の美味しさを損なわず、保存期限をできるだけ長くするために工夫を重ねました。

「ごろ贅沢アイス」は、フルーツをたっぷり使うことにこだわって仕上げました。フレーバーとして混ぜ込むだけでなく、アイスの上にも果肉をゴロっとのせています。

 

心を込めたフルーツを、もっと遠くへ

お二人が目指すのは、これからも変わらず「お客様に心から喜んでいただけるフルーツ」を丁寧に育て続けること。さらに、熊本県外の方々にもその美味しさを届けられるよう、販売の基盤づくりにも力を入れていきたいと考えています。




基本データ

熊本県八代郡氷川町のフルーツ農園。シャインマスカット、ピオーネ、幸水、あきづき他、複数種のぶどう・梨を栽培。
FRUITS GARDEN 虹色 公式HP:https://fruitsgardennijiiro.stores.jp/