甘い、旨い、柔らかい。
ちょっとトクベツ、かごしま黒豚。
生産者: 花田養豚場 花田博さん・直人さん(はなだひろし・なおと)
農家の思い
花田養豚場は鹿児島の東、大隅半島輝北町にあります。近くを平房(ひらぼう)川が流れ、辺りは田んぼに囲まれます。
養豚は1977年、2頭の豚で始めました。研究と改良を重ね、夫婦二人三脚で出荷量を拡大しました。肉質も追求しました。
2000年、生産をかごしま黒豚一本に専念。息子さんを迎え、いま親子2代で元祖ブランド豚の食味、安心を高め続けます。
育成方法
豚の味は、品種5割、エサ5割と言われます。花田養豚場では、離乳後の子豚に、乳酸菌やミネラル豊富な赤土を与えます。
出荷前60日はサツマイモ、黒酢で飼育。サツマイモ、黒酢は豚の体のアミノ酸を増やし、肉の旨み、甘みを引き立てます。
飼料代は白豚の約3倍。飼育は230‐270日、約1.5倍の時間をかけます。敷地面積2丁5反。花田養豚場は、広大な敷地で運動させ、極上のかごしま黒豚を育てています。
見分け方
かごしま黒豚は純粋なバークシャー種同士の交配から生れる豚です。証明書を発行し、出荷管理しています。黒毛で全身覆われていて、鼻、手足、尻尾の6か所が白い六白が特徴。
一般の豚に比べ、1回に産む子の数は少なく、飼育期間も長くかかります。その分、肉の繊維が細い、噛んで歯切れよい肉に育ちます。かごしま黒豚が、柔らかいと言われる由縁です。
食べ方
かごしま黒豚は、赤身の旨味が濃く、肉汁豊富なのに後味さっぱり。カラリと揚げてとんかつで、どうぞ。弾力に富み、箸切れもよいことから、じっくり煮込んで角煮も人気です。出汁をくぐらせるだけのしゃぶしゃぶ、塩、コショウで焼き上げるステーキなど、シンプルな調理で味の差は歴然。甘い、旨い、柔らかい、かごしま黒豚。ぜひ一度ご賞味ください。
基本データ
かごしま黒豚は1999年、かごしまブランド産品に指定。指定には生産量、品質、オリジナル品種、地域密着の厳しい基準が求められます。花田養豚場は1977年に養豚、1998年に黒豚生産をスタート。花田さんが運動場と呼ぶ広大な牧場で8‐9か月飼育して、120‐125キログラムで出荷。かごしま黒豚は現在、1000頭。2代目は元プログラマー。2007年より、家業を継ぐ。花田養豚場を含む15農家で、南州黒豚会を結成。会が生育するかごしま黒豚はまとめて精肉され、南州農場から出荷される。